システム論研究序説

システムは、全体部分関係から構造論的にではなく、エントロピー概念から機能論的に解明しなければならない。本書は、第一章で、地平の論理構造を解明しつつ、不確定性(エントロピー)の哲学を提唱し、第二章で、ルーマンの社会システム論を超越論的目的論へと改作し、第三節では、システム論の視点から進化と歴史を論じ、ルーマンが放棄した規範論と目的論の再建を目指す。
ルーマンの入門書としては、
ゲオルク クニール:ルーマン 社会システム理論―「知」の扉をひらく
馬場 靖雄:ルーマンの社会理論
などがある。著名人による、ルーマン関係の本としては、
橋爪 大三郎:言語ゲームと社会理論
宮台 真司:権力の予期理論―了解を媒介にした作動形式
などがある。少し古いが、ファンの方は、読んでみてはいかがだろうか。
ルーマンの翻訳には誤訳が多いので、大学院レベルの研究者は、原書でルーマンを読むべきだ。時間がないので、一冊だけという人には、ルーマンの主著
Niklas Luhmann: Soziale Systeme
をお薦めする。ドイツ語が読めない人には、ルーマンが英語で書いた
Niklas Luhmann: Essays on Self Reference
はどうだろうか。この本は、内容的にもかなり深いという点で、お薦めである。ルーマン入門という点では、
Niklas Luhmann: Ökologische Kommunikation
もよい。この本は、通俗的な意味でのエコロジーについての本ではない。最後に、一冊、異色の本として、
Niklas Luhmann: Liebe als Passion
を挙げておこう。タイトルが良いからなのか、売れているようだ。この本は、やたらとフランス語の引用が多い。「恋愛なら、フランス」ということなのだろうか。
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